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 PC「あえかなる世界の終わりに

あえかなる世界の終わりに 初回版

  • 「僕たちは夢と同じもので織り上げられている――。」
  • さて、自分がプレイするキャラメルBOXゲーム第二弾。正直なところ、興味はありませんでした。というのも、あまりにも自分の好みとかけ離れた作品…と思っていたからなんですが、どういうことか少し興味を持ったことからプレイするに至りました。
  • 感想としては…色々勿体無いかな。拘れば他の作品に引けをとらない名作…とまではいかなくとも、秀作にはなったはずです。容量は1Gほどというところから少し不安だったんですけど。
  • とりあえず、ここまで一本道の内容なのだったら、いっそのこと一本に絞っても良かったと思います。「うたわれるもの」みたいな感じでしょうか。それが嫌なら、Fateみたいに途中派生で3つくらいの完全に異なるシナリオにするべきでしたね。以下はキャラについて本格的にネタばれを。順番は…HPの順でいいか。
    • 木ノ崎なつめ
      • サバイバルゲームのような競技・CQショットにおいて、史上二人目の、「完璧」を意味する「レッドネーム」と呼ばれていた少年。3年前にNAIPが起こしたといわれていた事故で家族を全員失っており、大企業・TD社と契約してCQショットに参加することで生計を立てていた。厄介ごとをひたすら引き付けるため「誘蛾灯」に例えられることもあるが、おそらくは彼が持つ能力の誤作動のようなもの…になるのだろう。本人は記憶していないが、死別した両親や妹とは実は血が繋がっておらず、TD社で行われていた次世代システムの被験体である。実験により本来意図される能力は生まれることはなかったが、超人的な空間認識能力を持つことがある身体となった。家族の死後、NAIPは嫌悪の対象であったが、Rippleとの相性などから解消された模様。ま、あれも偽情報だったし。
      • えーと、「禁書目録」の主人公っぽい人(笑) やたらと不幸を招き、周りには美少女が集まると。よく死なないなぁ…といのが一番の感想ですかね(笑) 悪運もここまでいくと凄すぎる。ま、それはさておき、性格は「不器用」というのが的確かと。こういうタイプは好きですね。…自分は柚子タイプだからなぁ(^-^;
      • 好きなシーンはOP直前の銃を向け合うシーンと、別れを告げるシーン。もう一つありますが…それは後で。
    • Ripple
      • サイバーシーフ「Blue Rose」の正体にして、NAIPの原型製作者の天才少女が生み出した「波紋」の名を冠する超高性能NAIP。全てのNAIPを縛る鎖の「鍵」をその身の改竄不能な部分に秘め、封印されるはずだったが、製作者の元から脱走し行方不明となっていた。製作者の女性の半身とも言える存在であり、他のNAIPには見受けられない「人間らしさ」が色濃く見えるAIである。
      • 「禁書目録」のヒロイン…というよりも、「デモンベイン」のアルかな。物語の進行役、補佐役…でおさまるはずもなく、メインヒロインらしく物語の中核を担っています。性格は自由奔放。親父くさいのは何故(^-^; まぁ、からかうのが趣味というか。
      • 最後にふさわしいのは「姫」役じゃないよなぁ…。共闘が一番合ってると思うんですが…まぁ、存在が存在だから仕方ないか。好きなシーンは……主人公と共感しあえているシーン殆どかな。「それでこそわが主だ」は好きな台詞ですね。
    • 長谷川柚子
      • 主人公に想いを寄せる幼馴染。天才少女と思われているが、全ては主人公のための努力のたまもの。主人公と釣り合う人間になるため、日々精進を重ね、主人公を支えるために行きたいと願う少女。主人公とは長いつきあいであり、お互いに分かり合える仲である。
      • なにがなんともパーフェクトまであと少し幼馴染。微妙にほなみんっぽい感じはありましたが…まぁ、それが「幼馴染」というものなのかな。
      • しょうがないとは言え、彼女のルートは…(^-^; 途中だけ見たら誰のルートかさっぱり分からない(笑) 好きなシーンは主人公と同じで「別れ」のシーン。涙の呼びかけと叫びは悪くなかった…だけにシナリオが(笑)
    • 近江千冬
      • 表は柚子に憧れる引っ込みがちな少女であるが、実は2つの裏の姿を持つクラスメイト。1つは人気MMOの有名ギルドに所属する腕利きプリースト。もう1つは主人公が好きな正体不明の人気歌姫「CHIFUYU」である。普段は芸術家の両親を持ち、料理が上手い少女というだけだったが、物語の中核である「鍵」へと到達するためのアイテムをMMOで入手したことからストーカーの被害にあい、相談を持ちかけたことから柚子、そして主人公たちの仲間になっていく。主人公とは互いを苦手とするタイプだったが、彼らとのつきあいを続ける中で変わっていった。
      • さて来ました女性版瑞穂ちゃん(違 あわてふためいてる姿が可愛いですね。好きなシーンは、本人とは微妙に関係あるんだかないんだか。彼女の曲をバックに戦うシーンです。やっぱり挿入歌Ver.のがいいなぁ…。
      • 残念なことにストーリーがイマイチ…というか、どうやって解決されたんだか。彼女のシナリオはまさに始まる前に終わりを告げたことになります。つまり…OP前で終わるんですね(^-^; 確かにOPまでが長いですが…色んな意味でバッドエンドかなぁ…。まぁ、そのうち事件に巻き込まれていきそうな感じはするんですが。
    • Nagi
      • 主人公とはライバルのような関係のCQShotの優秀なプレイヤー。現在はランクが上がったため主人公と戦えないことを嘆き、主人公を叱咤している。本名は霧ヶ崎凪。実は主人公より一つ上であり、拳銃を使いこなすという裏の面も持つ少女である。TD社の社長の家系であるが、数年前にTD社が非道な人体実験に関わっていることを知り、家出。その直前にアマチュアであった主人公に一目惚れしており、同年代の少年の活躍は彼女の家出の後押しとなった。また、家出の原因となった人体実験に自分の母親のDNAも使用されていることを知っており、自分の妹または弟にあたる被験体の調査・保護を含む仕事を掃除屋・アーティストに依頼した人物でもある。
      • 「禁書目録」のビリビリっぽい少女(笑) 嫌いじゃないんですが…描かれ方がこれまたイマイチ(^-^; 結局、彼女の血縁というのは主人公たちのことだったのかなぁ?? そのあたりは決着つかず…ということで、まだトゥルールートができそうな感じというか、足りてないだけか(笑)
      • 好きなシーンは、主人公のところで書かなかった「共闘」。意思を継ぎ、掃除屋となった主人公と彼女のタッグのシーンは一番好きなCGかな。それだけに彼女のルートが勿体無い…。
    • ひまわり
      • 掃除屋・アーティストの同居人で、下着とシャツ1枚という姿がトレードマークの発育不良少女。TD社の実験の被験体の一人であり、主人公と違い成功体である。AIを介さず、通称・Dと呼ばれるシステムにより様々な処理を行うことが出来る「ダイバー」という能力を持つ。鋭い洞察力や膨大な知識を持つが、外出を殆どせず、学校にも通っていないため知識に偏りが生じていたり、感情を表すことを苦手としていたりする。リップルとは存在意義の対立ということを除いても対立する対象であり、逆に主人公とは珈琲好きであるなど似たもの同士であるところがあったりする。また、全てが終わった後、主人公とは同居している。
      • 「ハルヒ」の宇宙人さんが一番近いかな。彼女もこうなるのかなぁ…という気がしなくもない。
      • 彼女のルートはある意味トゥルーかな? 主人公の秘密があきらかにされ、彼女の血縁である可能性も示唆されます。まぁ、つまるところ凪とも血縁者である可能性があるってことなんですけどね(笑) 謎なのは…なんで他のルートでは拒否しないのかなぁ…ということでしょうか。好きなシーンは、共通部ですが「涙」のシーン。そして、最後の「僅かな希望」のシーンですね。まぁ、他にも照れるシーンとか、寝ぼけるシーンとか、彼女のルートは色々と好きなシーンが多いのですが(笑)
    • 俵坂竜平
      • かつて恐れられた竜虎の片割れにして、主人公の友人。柚子ほどではないが、主人公の心情を理解することができる。女性好きな優男であるが、その実極度のシスコンであり、彼女以外の女性は本命ではない(笑) 主人公との出会いも、彼女の危機を救ったということに端を発する。ちなみに主人公は彼女の憧れの人である。
      • 追加ヒロインの可能性を示唆してくれた悪友その1(笑) まぁ、追加されるとしたらまず彼女でしょ。本編には登場することすらありませんでしたが、主人公に近づきすぎないように彼が動いていたのかもしれませんね(^-^;
      • 好きなシーンは、主人公が引きこもり登校してきた日の情報提供イベント。そして、同日の殺人現場目撃時ですね。主人公を理解し、ある程度の実力を持っているのに助けられない、関わることも許されない。そんな彼への苛立ちと、自分への苛立ちが良いです。
    • 斑鳩虎太郎
      • かつて恐れられた竜虎の片割れにして、主人公の友人。笑顔が良く似合う温和そうな少年だが、その言動は気まぐれ。言動において自由奔放な所がある…まぁ、話が飛躍しすぎたり、話が異様に大きくそれたりすることが多々ある少年である。基本的にいろんなことを気にしないため、子供のように無邪気に他者と会話できる。無類の甘いもの好きで、ゲーム好きで、年上好き。最愛の人は、彼の姉である。
      • 追加ヒロインの可能性を示唆してくれた悪友その2(笑) 出番はありませんでしたが、魅力的な人なのは確かなのかな。主人公と面識はあるのかないのか(^-^;
      • 好きなシーンは……あるのかな(^-^; あの選択肢が最後に絡んでくるとは思いもよりませんでしたが(笑)
    • 吉住明
      • 主人公のマネージャーのような、TD社の社員。かつてはCQShot史上初の「レッドネーム」であり、最高ランクでその実力を振るっていた。プレイスタイルから「教授」という二つ名を持つ。…というところまでが表の姿。裏ではありもしないカルト宗教を演じていたりもしているが、真の姿はNAIP製作者の幼馴染の一人にして、アーティストの実弟。そして、幾多の悪事の根源にいる者である。あと、本編では語られていないが、TD社・社長のボディーガードを勤めているため、ある意味現役。そして、現役時代に残した成績は最高ランクで5シーズン無敗という圧倒的なものだった。
      • 典型的な悪役? 歪んだ夢を追う青年ですね。ってか、初見でラスボスだと分かるというのはどうなのよ(^-^; せめてCQShotのプレイヤーであったことは隠すべきだろうなぁ。
      • 好きなシーンは…って、あるか!(^-^;
    • Artist
      • 掃除屋…所謂殺し屋。復讐の依頼を受けており、今回は特殊なタイプの事件だった。かつて仕事の途中で出会った被験者・ひまわりを保護し、同居人としているが、仕事には極力関係させない…つまり闇の世界の住人としないようにしている。NAIPの製作者である不治の病の少女とは幼馴染であり、彼女の夢であったNAIPと人間の親和とそれによる幸せの訪れを踏みにじったTD社に強い恨みを持っている。かつては警察の特殊チームに所属していたが、少女の訃報を知った後は闇の世界に身を窶している。常人にはまともに扱えないような銃を片手であやつる闇の世界のプロであるが、普段の姿は一般の中年そのものであり、趣味はパチンコだったりする。
      • 自分の考えとしては、主人公と同じような感じですかね。「死ぬべき人ではなかった」。罪人ではあった。けれども悪人だったか…というとどうなんでしょう。「復讐」は虐げられた善に報いるために悪を討つのではありませんからね。まぁ、人間として嫌いではなかったのは確かです。
      • 好きなシーンはOP直前。そして、弟に本音を語るところから繋がる、愛する人を手にかけるシーンですね。哀しくも格好いい生き様でした。
  • 音楽は結構良かったと思います。イマイチだと思っていたOPもそれなりに良いですし。BGMもかなり好きなものが一つあったかな。
  • 痛いのは、「シナリオ」・「ボイス」・「CG」があまりにも少ないこと。アニメにするにはいいかもしれませんが、ゲームとするには少なすぎます。男性ボイス欲しい…。シナリオはひまわりルートだけやれば大体知りたいことは全部分かるしねぇ…(笑) まぁ、攻略順としては千冬→柚子→リップル→ひまわりで、もう一人は真ん中の二人の前後のどこかに持ってくればいいでしょう。
  • まぁ、駄作だったのかと訊かれると、「NO」なのですが、人に勧める作品として上位に入るかというと微妙ですね。まぁ、HDDの容量が少なくてすむそれなりの作品を薦めろと言われたら…薦めますかね。移植される可能性は…低くは無いでしょう。アニメ化は…PS2「おとぼく」とTVA「おとぼく」が当たればなんとかなるかと。あー、そういやあれの発売は明後日でしたねぇ(^-^;